殺人者への道 

「司法の正義とあるべき姿」エピソード1~4

マニトワック郡のスティーブンは小さい時から問題を起こす傾向があったが元々IQが低かったため善悪や友達選びを間違ってた。

その後20代になり結婚し子供もできる頃になるといとこのサンディと仲が悪く嫌がらせを受けるようになりさらにエスカレートして犯罪者に仕立て上げられた。

そのわけはサンディの夫が保安官補だったためだった。

85年湖畔でジョギングをしていた女性がレイプに遭った。証言を取りに行った保安官補はいとこのサンディと仲の良い人間でその人物はスティーブンに似ていると個人的な感想を言った。

人物特定する時では以前スティーブンが逮捕された時のマグショットの写真とそっくりの手書きの顔を保安官が紙に書き、それを被害者に見せた後、ラインアップで被害者はスティーブンが加害者だと言った。

スティーブンの逮捕時には公選弁護人に保安局が知らせなければならなかったがあえて通知リストから削除して知らせず、それを知った公選弁護人は直接保安局に連絡すると電話も遭うことも許されない独房に入れていると説明し弁護士に会わせなかった。

18年後、2003年9月11日釈放。

イノセントプロジェクトによるDNA鑑定の結果は犯人が別人であることが証明され、当時の捜査の在り方に疑問を持たれた。元々の発端はいとことの不仲が原因だったことは間違いない。

不当な捜査や証拠捏造が疑われ、2003年の地区検事局は85年当時の検事局と保安局の正当性を州司法長官に依頼したが当時の捜査に違法性はないと公表した。

ここに何の疑問も浮かばない。司法当局に疑いを持たられることは市民からの不信を招き信頼を失ってしまう。そのためにどのようなことがあっても常に正しいことを司法は行っていると言わなければならない。

95年には他の州の保安局から性犯罪者を逮捕しマニトワック郡の性犯罪の証言したことを該当地である保安局の巡査部長は聞いたが何の書類も残さず、2003年にスティーブンが釈放されてから上司にその事を報告した。これは事実を隠匿し保安局の威信を落とさないための予備の保険のためだった。

2005年10月に捜査の違法性を問われる証言記録を弁護側から撮られていた矢先の31日にテレサ・ハルバックという車の雑誌写真記者が失踪する。失踪届後、知人だけで行方を捜す人たちを集め警察抜きで捜査し始めた。

ここに不信感がある。先に司法当局がスティーブン・エイヴリーを疑えば当時争っていた事が問題になり真理性が疑われる。そうであれば市民が勝手に探して見つければ都合がいい。

捜索のリーダーは元恋人のライアン・ヒレガスだったのも気に入らない。当時の恋人ならわかるが元だから気になる。

どういうわけか捜査当初の人を割り当てする場面の映像が録画されていた。わざと正当性を主張するかのようだった。この時点で録画することに意味はない。偶然を装うかのようにエヴィリー廃車場で車を発見したという音声が録音されている。

最初からそこに車があったことが分かっていたとしか思えない。

その後スティーブンの住居で車の鍵を見つけ近くでは死体を焼いた跡があったとして別の郡の保管局に逮捕された。

当時マニトワックは捜査の関与を禁止されていたためだったが証拠発見時にはマニトワックの保安局が参加していた。

当時の民事の弁護士はスティーブンと連絡がつかず居場所も分からない。司法当局は居場所をつかめないようにしていたのだ。

取り調べでは執拗に問い詰められ弁護士の同席すらなかった。

予備審問ではテレサのいとこが車を発見したと証言した。

室内で鍵を発見したときはカルメット郡保安局の人間とマニトワックの保安局のレンク警部補とコルボーン巡査部長がいた。

最初に鍵を発見したのはレンクだった。

最初の捜査時にはそこにはなかったものだったその複数回の同じ場所での捜査後発見。

あり得ない。1回や2回ではなく18回くらい同じところを見てから発見したらしい。馬鹿でもわかるが間違いなく後から置かれたものだ。しかも捜査当局しか現場には入れない。

その後スティーブンの甥の16歳のブレンダンが目撃者及び共犯者として逮捕される。

前日スティーブンの恋人ジョディが飲酒で逮捕されておりマニトワック保安局から尋問を受けスティーブンを犯人にしようとしたが失敗した。

その同日RAV4の発見の翌日ブレンダンが証言させられる。ブレンダンの尋問は正直に答えれば問題ないが嘘を言えば大変なことになると脅された。

捜査官たちは本当のことを言えば問題ないと約束している。問題は、正直な事とは捜査官が望む答えでなければ正直な答えにならないということだった。

そして問題ないというのは捜査官たちにとって問題ないのであってブレンダンは逮捕されてしまうので嘘を言っていることになる。

取り調べでは公式に発表されていないことがありそれを証言することが事件解決の鍵となるがブレンダンは当然何も知らない。

被害者テレサは頭を撃たれていたが捜査官たちは頭に何が起こったのかを執拗にブレンダンに聞いた。

欲しい答えが来ない捜査官たちは業を煮やし誰が頭を撃ったのだと問いただし、正しい答えになるまで聞き続けた。

欲しい答えが分かったブレンダンは頭を撃ったと言い逮捕され起訴された。

そう言えばブレンダンは家に帰れると思ったからだった。

当時の裁判の注目度は高くスティーブンには新たな訴因を3つ加えられた。

何故ならば訴因数が多いほど重罪として検察が有利になり勝ちやすかったためだった。弁護側はすべての訴因に対して無罪を証明しなければ勝てなかった。

ブレンダンの弁護士はレン・カチンスキーという名の無能な公選弁護士は最初から司法取引をしようとしている。

最初から司法取引することは有罪を認めることになるが彼にとっては関係ない。

彼は巡回裁判官選で敗れその後ブレンダンの弁護が彼に回ってきた。元々裁判官になりたいカチンスキーにとっては都合のいい裁判だと言える。

経歴を作るのには最高の出来事でもあるし州が注目されている事件でもあるので彼に入る利益は大きい。

彼は最初からブレンダンを有罪として見ており適切な弁護をしようとしていなかった。そのほうが本当に弁護するより楽だからだろうか。

法廷に立って無罪を証明するほどの能力もなさそうだし楽な方が利益があるのだろう。

また、尋問で親の同席がないことはよくあることだとし、特に犯人の兄妹なので同席はあり得ないと人としての権利を無視するような発言をすることに言葉を失った。

さらに弁護人であるにもかかわらず警察の有利に働くように動いているためブレンダンの弁護に全くなっていなかった。

行動発言すべてが警察のために働いている。最初から弁護するつもりは無く自分の利益だけを考えて弁護士としての義務を放棄している。

(彼は現在判事になっているそうだ。こんな人物が判事になったらどんな冤罪が起こっても何の疑問も浮かばない)

ブレンダンの裁判では裁判官が取り調べは適切に行われ警察が尋問を誘導したと言えないとしてブレンダンの自供の撤回を却下した。

ビデオ映像では360°どこから見ても誘導していた。

それでも判事は正当だと主張する。

裁判の度に毎回出てくるテレサの弟は、完全に犯人に正義が行われたとメディアにコメントする。

彼は前回のテレサの捜索で参加しているため警察との関係が疑われる。

個人的には心証が悪い。正義よりもほかの何かの利益があるとしか思えなかった。彼は元々最初からエイブリー廃車場に車があることを知っていたとみて間違いない。

本来被害者の両親が取材を受け回答するのをよく見るがこの事件だけは弟だけが発信するような異常さを感じる。

そのため誰が捕まろうが彼にとっては不都合はないのだと思う。もし両親が出てきたなら違う回答をしたかもしれない。

ブレンダンが証言したビデオからは自発的な発言は一切なかったのだ。普通なら疑問に感じるのだが被害者の家族も裁判官すら全てを容認していた。

真実よりも結果だけが重要視されてる

裁判後カチンスキーは笑顔でメディアに受け答えしていた。裁判の結果よりも自分の印象のほうを大事にしている。

裁判後カチンスキーは捜査員マイケル・オケリーを拘置所に送りブレンダンに有罪証言を念を押すように「事件に反省しているか」、「二度としない」という回答書を渡し署名強要させていた。

オケリーはブレンダンに一生刑務所で暮らしたくないなら書けと言ったが結局うそであって、ブレンダンは刑務所を出ることができない。

カチンスキーの捜査員は警察のお使いのように嘘をつかないで犯罪を犯したと書けという。スティーブンが犯人と言えばブレンダンは助かると嘘までついていた。

書面にはテレサが刺されている絵を描けと言いレイプしている絵も描けと言った。さらにベッドに縛られている絵も描けと指示した。

ありとあらゆる嘘を並べ真実に仕立て上げている。これが弁護側の仕事とは言えない。

すべてはカチンスキーだけのためとしか思えない。

書面の内容を特別捜査官と証言と取らせるかとカチンスキーに捜査員オケリーは確認した。
これではどっちの弁護士か分からない。

警察と弁護士が結託して犯罪者を仕立て上げる事をやっているのだ。

オケリーはブレンダンが当局と話したいと嘘を言い証言をとる段取りをした。

その後に特別捜査官ファスベンダーとウィガードがつじつまの合わないところがあるから話を合わせろと言ってくるのだ。

初期の尋問の時ブレンダンは頭に何があったのかと言われたとき髪を切ったとブレンダンは言った。

そこが今つじつまが合わないからさらに証言しろというのだ。3時間半にわたる尋問で新証拠を作り上げ弁護士不在ですべてを仕上げた。

10月31日午後5時36分にスティーブンとその彼女ジョディは電話で会話した記録が電話代請求書にあった。(これは十分な無罪の証拠になると思った。)会話は15分ほど続いたという。

その時間はテレサを殺している時間帯だった。当時ジョディは飲酒で逮捕され刑務所にいてそこから電話をスティーブンにしており会話は録音されていたのだ。

さらに8時57分にも電話しておりおかしな反応は見られなかった。

スティーブンの弁護側の調査員は元警察で40年間働いた経験がありこのようなおかしな捜査は見たことがないという。

捜査令状もなしに好き勝手に個人所有地を長期にわたり調べた。長期にわたる捜査は証拠が荒らされてしまう可能性がある。

ひとつの場所を18回も調べたという。

証拠として見つけた車の鍵はスティーブンのDNAしか付いていなかったというのもおかしい。

またスティーブンの弁護士はエイヴリー廃車場には車を押し潰す機械があり本当に証拠を消すならば使って車を潰したはずだという。

第二にスティーブンは指を怪我していたがRAV4の車内には血痕があったが指紋は一切なかった。もし手袋を履いていたならば指紋は残らないが血痕も残らないはずだという。

保安官はテレビインタビューで証拠の偽装をするくらいなら殺した方が楽だと言ったことに疑問を感じた。

司法機関は人のためにある機関なので殺すのが楽というのは完全に狂った発想だ。

ブレンダンの裁判ではブレンダンの弁護士の解任を申し出たが判事は和解できない不和や対立は見られないと言い却下した。

この事件は中西部の小さな町で起こっており多くの人は保守的だ。それ故真実よりも自分が好むことを事実にしたがる傾向にある。

気に入らないことは事実にならないという言い分だ。

その後ブレンダンから直接判事に手紙が行き真実が語られていた。さらに判事は弁護士不在の尋問について知りカチンスキーを解任した。

解任されても十分すぎるくらいメディアに出ているため彼の利益には相当なったと感じる。

2007年スティーブンの弁護団は裁判所の許可を得て96年当時の証拠の調査を行った。

それは当時巡査部長レンクがスティーブンを逮捕し血液サンプルを捜査ラボに送ったものだった。

箱は赤いシールが貼られていたが切られており、中の発泡スチロールの入れ物もシールが切られており血液の入っているサンプルケースには針の穴が開いていた。

本来赤いシールはそのままの状態が証拠としての能力があり、それが切れているということは何かに利用したという事実にたどり着く。彼らは証拠を捏造していたのだ。

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